3/11(土) 19:00-21:00 トーク「終わりなき災害/公害のなかで~「よそ者」ができること~ 」

3/19(日)に天神山文化プラザで開催される原一男監督作品「水俣曼荼羅」自主上映会の、プレ企画の第2弾として開催されるトークです。

日時:2023年3月11日(土)19時~21時(開場18:30)

場所:奉還町4丁目ラウンジ・カド

   〒700-0026 岡山県岡山市北区奉還町4丁目7−22

※入場無料+1ドリンク制(申込不要・先着順・定員20名)

 東日本大震災と福島第一原発の事故から12年。いまも3万人を超える避難者が全国各地で生活しています。そして、水俣病第一次訴訟で患者勝訴の熊本地裁判決が出たのが、ちょうど50年前の1973年3月20日。半世紀がたっても、水俣の公害問題は終わっていません。

 いずれも過去の出来事ではなく、私たちは終わりなき災害や公害のただなかで、次なる「災害前/公害前」を生きています。でも多くの場合、「当事者」ではなく、「よそ者」にとどまっている……。

 今回のトークイベントでは、2018年7月の西日本豪雨で被災した倉敷市真備町で復興プロジェクトを立ち上げた多田伸志さん、熊本大学医学部の原田正純医師のもとで水俣に通いはじめ、現在も胎児性水俣病の患者さんと交流をつづけている頼藤貴志さんをゲストにお招きし、いかに終わりなき災害/公害に向き合うのか、そこに「よそ者」がどう関われるのか、対話を通して考ます。

 このイベントは、2つの映画の自主上映会のプレイベントです。3/17(金)にラウンジカドにて、新潟水俣病が発生した阿賀の30年を記録した映画「それからどしたいっ!~「阿賀に生きる」その後」(佐藤睦監督と旗野秀人プロデューサー)、3/19(日)に天神山文化プラザにて、水俣で15年にわたって撮影された映画「水俣曼荼羅」(原一男監督)の上映をします。この貴重な機会にぜひ、映画上映会とプレイベントにご参加ください。


スピーカー:

多田伸志(NPO法人岡山マインド「こころ」代表理事)

頼藤貴志(岡山大学教授)


司会:

松村圭一郎(岡山大学准教授)   


プロフィール:

多田 伸志(ただ しんじ)

1960年生まれ。広島県出身 長崎大学水産学部卒業後、真備町にあるまきび病院に相談員として勤務。2002年3月、心の「病」を抱えた当事者・家族の方々が安心して生活できる支援体制とやさしい地域づくりを目的に、仲間たちと「NPO法人マインドこころ」を設立。2011年、グループホームと地ビール醸造所・ビアホールを立ち上げ。平成30年7月豪雨災害では、施設が被災。その後、復旧した施設をボランティアセンターとして開放し、支援を始める。被災したまちへの支援金を集めるために、真備町復興プロジェクト「一緒にやろう!」の立ち上げ。真備地域の医療・福祉団体で構成する「真備地区関係機関・事業所等連絡会」(真備連絡会)の一員として、同年11月には、連絡会が運営する復興を支援する拠点「お互いさまセンターまび」をオープン。電話相談、町内の移動支援、生活支援や真備公民館駐車場での住民交流会などを行っている。


賴藤貴志 (よりふじ・たかし)

1977年熊本県八代市生まれ、熊本大学医学部卒業。2019年より岡山大学大学院医歯薬学総合研究科教授。専門は疫学。胎児性水俣病患者さんとの交流で、「環境要因の人体への影響」に関心を持ち、水俣病・大気汚染などの環境疫学、小児・周産期疫学などに関し研究。European Environment Agency編集の『Late lessons from early warnings: science, precaution, innovation』や、写真集『MINAMATA』 ・『いのちの物語 水俣 桑原史成写真集1960~2022』などへの水俣病に関する寄稿を行っている。


松村圭一郎(まつむら・けいいちろう)

1975年熊本市生まれ。岡山大学文学部准教授。専門は文化人類学。所有と分配、海外出稼ぎ、市場と国家の関係などについて研究。著書に『うしろめたさの人類学』(第七二回毎日出版文化賞特別賞)、『くらしのアナキズム』(以上、ミシマ社)、『はみだしの人類学』(NHK出版)、『これからの大学』(春秋社)など、共編著に『文化人類学の思考法』(世界思想社)、『働くことの人類学』(黒鳥社)。

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